訪日台湾人客をデータで読む2026|676万人・消費1.2兆円の内訳と狙うべきターゲット像
- 堤浩記
- 7月25日
- 読了時間: 16分
更新日:7月26日

台湾からの訪日客は2025年に676万人を超え、旅行消費額は1兆2,033億円に達しました。数字の大きさは知られている一方で、「その客がどういう客なのか」まで踏み込んだ資料は意外と多くありません。
この記事では、日本政府観光局(JNTO)と観光庁の公表データをもとに、訪日台湾人の実像を客数・消費単価・リピーター比率・訪問地・旅行形態・季節性の6つの角度から整理し、そこから導ける具体的なターゲット像と、最初に打つべき施策までをまとめます。自治体・観光事業者の担当者、そして台湾への輸出とインバウンドを並行して考えている企業を想定しています。
1. 訪日台湾人の全体像|676万人が持つ意味

2025年の訪日台湾人客数は676万3,424人で、前年比11.9%増と過去最高を更新しました(出典:日本政府観光局「訪日外客統計」)。
同年の訪日外国人旅行者数は全体で4,268万3,600人。市場別では韓国945万9,600人、中国909万6,300人に次ぐ第3位です。上位2市場との差はありますが、台湾の人口が約2,300万人規模であることを踏まえると、送り出し側の規模に対する訪日の密度が際立って高い市場だと言えます。
台湾側の統計でも、2025年の出国者数は1,894万人で過去最多となり、そのうち日本への渡航が約673万人を占めています。出国先として日本が突出している構造です。
数字を読むときの注意点
訪日外客数は「延べ人数」です。同一人物が年内に複数回訪日すれば、その都度カウントされます。したがって「台湾の人口の約3割が日本に来た」という読み方はできません。後述するとおり台湾はリピーター比率が非常に高い市場なので、実人数はこの数字よりかなり少なくなります。ターゲット規模を見積もる際は、ここを取り違えると計画が過大になります。
2. 消費額の内訳|金額は2位、単価は平均以下

2025年の訪日台湾人の旅行消費額は1兆2,033億円で、こちらも過去最高です。訪日外国人旅行消費額の全体は9兆4,559億円(前年比16.4%増)なので、台湾は約12.7%を占め、中国に次ぐ第2位の市場となります(出典:観光庁「インバウンド消費動向調査」2025年暦年速報)。
ここで注目すべきは単価です。全体の1人当たり旅行支出は22.9万円ですが、台湾の消費額を客数で割り戻すと約17.8万円。全体平均を約5万円下回ります。観光庁の2025年7〜9月期の集計でも台湾は18万1,248円で、同じ水準です。
つまり台湾は、1人あたりの支出額で稼ぐ市場ではありません。人数と訪問頻度が積み上がって金額2位になっている市場です。ここを取り違えて高単価前提の商品設計をすると、価格が合わずに売れません。
なお2026年1〜3月期は中国市場の落ち込みを受けて、台湾が消費額で首位に立ちました。単価は低くても、需要の安定性という点で台湾の重要度はむしろ上がっています。
費目別に見ると「買物」が宿泊を上回る

台湾市場の性格は費目別の内訳にはっきり出ます。2026年1〜3月期の台湾からの旅行消費額は3,884億円で、全体に占める構成比16.6%。2023年10〜12月期以来9期ぶりに国籍・地域別で首位となり、前年同期比22.5%増と大きく伸びました。
この期の内訳は宿泊費1,218億円、買物代1,297億円で、いずれも過去最高です。注目すべきは買物代が宿泊費を上回っている点です。訪日客全体では宿泊費が最大費目(2025年7〜9月期で構成比36.6%、買物代は25.5%)なので、台湾は全体とは逆の構造になっています。
滞在が短く宿泊費が伸びにくい一方で、物を買う。物販・小売・食品メーカーにとっては、滞在日数の短さは不利ではありません。むしろ「短時間で買える状態にしておく」ことが売上に直結します。
日台の往来には4.5倍のギャップがある

台湾市場を考えるうえで、意外に見落とされる数字があります。往来のアンバランスです。
台湾側の統計では、2025年の台湾からの出国者数は1,894万人で過去最多。うち日本への渡航が約673万人を占めます。単純計算で出国者の3分の1以上が日本に向かっている計算です。
一方、同年の訪台日本人旅行者数は約148万人。訪日台湾人はその約4.5倍にあたります。日本側から見れば台湾は「訪日客数3位の市場」ですが、台湾側から見れば日本は「最大の海外旅行先」です。この非対称性が、台湾市場の取り組みやすさの正体です。
自治体の海外誘客において、この差は実務的な意味を持ちます。関心を持ってもらう段階のコストが、他市場より圧倒的に低い。認知獲得ではなく「選ばれるための差別化」に予算を寄せられる、という判断ができます。
3. リピーターの多さが、施策の前提を変える
訪日台湾人の最大の特徴はリピーター比率の高さです。各種調査で8割を超え、平均訪日回数も主要市場の中で最上位に位置します。
ただし具体的な比率は調査によって84%〜86%程度と幅があります。調査対象期間が異なるほか、「リピーター」を2回目以上とするか3回目以上とするかなど定義も揃っていないためです。単一の数字を断定的に使うのではなく、「8割超」という水準で捉えるのが実務的です。
実務上の含意
日本の魅力を一から紹介するコンテンツは効きにくい。東京・大阪・京都は「もう行った」前提で組む
比較対象は他国ではなく、その人の前回の訪日体験。前回と違う何かを提示できるかが勝負になる
初訪日層と再訪層で訴求を分ける。同じ素材を全員に当てると、どちらにも刺さらない
4. 訪問地の分散|地方に来る客層が育っている
リピーター化と連動して、訪問地の地方分散が進んでいます。2025年の外国人宿泊者数は約1.8億人泊で過去最高水準となり、そのうち地方部は前年比19.1%増と都市部を上回る伸びを示しました。
背景には、北海道・九州・沖縄などへの直行便の拡大があります。台北・高雄から地方空港への路線が増えたことで、東京・大阪を経由しない旅程が組めるようになりました。
自治体の立場から見ると、これは重要な意味を持ちます。地方への関心が既に育っている市場なので、認知をゼロから作る必要がありません。海外誘客に初めて取り組む自治体が最初に選ぶ市場として、台湾は合理性が高いと言えます。
5. 旅行形態|個人手配7割、それでも旅行会社が3割を握る

台湾市場の旅行形態には、他のリピーター市場と決定的に違う特徴があります。ここを理解しないまま施策を組むと、片方の導線を丸ごと落とします。
まず個人手配は増えています。観光庁のインバウンド消費動向調査によると、台湾の個人手配比率は2023年で69.9%。2019年の62.9%から7.0ポイント上昇しました。航空券価格の高騰を受けて、航空券・宿泊・食事を予算に合わせて個別に選ぶ旅行者が増えたためです。
それでも旅行会社経由が約3割ある
ところが台湾は、リピーター中心の市場では珍しく、旅行手配に旅行会社を利用する比率が高い市場です。日本台湾交流協会台北事務所の分析では、同じくリピーター市場である韓国や香港が10〜15%程度であるのに対し、台湾は約3割を占めています(出典:日本台湾交流協会「交流」2024年11月号)。
つまり台湾では、旅行会社が誘客に一定の影響力を持ち続けています。個人向けのSNS・検索施策だけに寄せると、この3割に届きません。逆に旅行会社への営業だけでは伸びている7割を取り逃がします。
韓国・香港と同じ設計を台湾に持ち込むと外れる、というのがこの数字の実務的な意味です。台湾は個人向けと旅行会社向けの二本立てが必要な市場です。
宿泊日数は伸びている
平均宿泊日数は2023年で5.8泊、2019年の5.2泊から0.6泊増えました。リピーター割合も88.2%(2019年85.6%)に上昇しています。単価は低いものの滞在は長期化しており、「短時間で慌ただしく回る客」というイメージは実態と合っていません。
なお2023年の1人あたり旅行消費額は180,510円で、2019年の114,008円から158.3%の水準まで伸びています。前章で示した2025年の約17.8万円と整合する水準です。
6. 台湾の旅行会社が実際に組んでいるツアーの中身

旅行会社経由が3割あるなら、その3割がどんな商品なのかを知る意味があります。日本台湾交流協会の分析では、台湾の旅行会社が造成する訪日団体ツアーには5つの定番テーマがあります。
定番の5テーマ
鉄道・観光列車:訪日ツアーで特に人気のテーマ。車窓の景観と食事を同時に楽しめる点がコロナ後のリラックス需要に合致した。定員や運航日に限りがあり事前予約が必要な手配難易度の高さが、逆にツアー需要を高めている
日数・季節限定:祭り、花火、ライトアップ、夜間拝観、桜・紅葉・雪。開催日が限られ、地方になるほど個人手配が難しくなるため、ツアーに人気が集まる。外国人でも参加できる祭りの情報を求める旅行会社が多い
アウトドア:台湾では登山・ハイキング・サイクリングが盛んで、旅先でも同様に楽しみたい層が一定数いる。ただし各地でコース整備が進んだ結果、差別化が難しいことが課題
旅館:日本らしさが凝縮された空間としてそれ自体がコンテンツになる。高所得層向けの高級ツアーでは「日本の旅館100選」の施設や著名ブランドが売りに使われる
体験:コロナ後は30分〜最大2時間程度のコンパクトな体験が採用されやすくなっている。長時間の体験プログラムはツアーに組み込みにくい
売れているツアーには3つの型がある
多様なツアーが造成されている一方、すべてが売れているわけではありません。販売が好調なのは次の3型です。
費用圧縮型:一部日程を自由行動にする「半自由ツアー」と、クルーズツアー。クルーズは船が移動と宿泊を兼ねて価格を抑えられるうえ、荷物容量の制限がないため買物需要と相性が良い
高級型:高所得層は内容に見合う価値を感じれば価格に寛容で、費用高騰下でも販売は堅調。一般価格帯が伸び悩むなか、高級ツアーへ切り替える旅行会社が増えている
大都市+地方の行程:買物や大型テーマパークと、自然景観・温泉を一度に楽しむ組み合わせ。コロナ前にはあまり見られなかった行程で、夏休みの家族旅行で多く利用された
行程日数と入出国地
台湾からの訪日ツアーは5泊6日が主流ですが、コロナ後は6泊7日、7泊8日といった長めの行程も企画されるようになりました。広域を回る行程だけでなく、狭いエリアをじっくり巡る行程も組まれています。
さらに台湾便が発着する日本の空港が増えたことで、入国空港と出国空港が異なる行程が増加しています。これは従来訪問が少なかった地域にとって直接的なチャンスです。単独の自治体では行程を埋められなくても、入口と出口を別にする広域ルートに組み込まれる可能性があります。
自治体が旅行会社に提案する際は、この5テーマと3つの型のどこに自分の地域が入るのかを先に決めてから持ち込むほうが通りやすくなります。「観光素材の一覧」を渡すだけでは、ツアーの形にする作業を相手に丸投げすることになります。
7. 航空座席が示す、地域ごとの実力

誘客を検討する際、その地域に台湾からの座席がどれだけ供給されているかは前提条件になります。台湾民用航空局の統計をもとにした分析では、2024年1〜8月の台湾発日本行き座席供給数は562万席、平均搭乗率は87.9%でした。
地域別の内訳は次のとおりです。
関東:213万席/搭乗率88.6%
関西:128万席/搭乗率86.5%
九州・沖縄:104万席/搭乗率88.9%
北海道:40万席/搭乗率89.6%
中部:36万席/搭乗率86.7%
東北・北陸:24万席/搭乗率86.5%
中国・四国:15万席/搭乗率84.2%
注目すべきは、搭乗率がすべての地域で80%を超えていることです。北海道は89.6%、九州・沖縄は88.9%で関東を上回っています。座席供給量では関東が圧倒的ですが、埋まり方だけを見れば地方路線のほうが強い。2024年8月単月で台湾便の発着があった日本側空港は24か所に達しています。
中国・四国の15万席・搭乗率84.2%という数字は、供給が薄く伸びしろがある一方、増便を引き出すには実需の証明が必要という状況を示しています。
路線維持には「日本人の訪台」が必要という逆説
ここは自治体の担当者にあまり知られていない論点です。航空会社は乗客比率を「日本:台湾=5:5」に近づけたいと考えています。需要期と閑散期の相互補完、そして外的要因によるリスクへの備えのためです。
しかし現在は台湾側の需要増と日本側の回復の遅れが重なり、台湾に大きく偏っています。この結果、台湾人に好まれない時間帯(遅い時間の日本行き、早い時間の台湾行き)は集客に苦戦している状況が既にあります。さらに何らかの事情で台湾の訪日需要が減退した場合、搭乗率が急落する恐れがあります。
つまり既存路線の維持や増便を望むなら、台湾からの誘客だけでなく、日本側から台湾へ人を送る取り組みも必要になります。地方空港の路線を守りたい自治体にとっては、インバウンド施策とアウトバウンド施策を切り離せない理由がここにあります。
8. 受け入れ側のボトルネック|今すぐ手を打てる箇所
台湾側の需要は強い一方、日本側の受け入れ体制がツアー造成の制約になっています。台湾の旅行会社が挙げている懸念は、誘客側が改善に関与できる論点です。
バスドライバーの時間外労働規制の影響

2024年4月に本格導入された規制により、ツアーの造成と催行が難しくなっています。具体的には次の3点です。
目的地到着前にバス稼働が終了する:渋滞などで行程が遅延してもドライバーの稼働時間に例外はなく、別車両への乗り換えが発生する。追加コストとガイド・添乗員の負担が増える
訪問地数が減り、1か所あたりの滞在が短時間になる:多くのスポットを回れるというツアーの魅力が半減し、販売と満足度に影響する
夜間コンテンツを組み込みにくい:行程は朝から始まるため夜まで同じドライバーを稼働させられず、夜景やライトアップがツアーに採用されにくい。夜間用のドライバーを追加手配すると価格が上がり、そもそも人手不足で追加手配自体が難しい
この制約は、地方の誘客にとって現実的な意味を持ちます。移動時間の長いルートは、それだけで採用されにくくなります。逆に言えば、拠点から短時間で回れる形に素材をまとめられる地域は有利です。夜間コンテンツを売りにしている地域は、宿泊施設からの徒歩圏で完結する形に設計し直す価値があります。
手配難と団体座席の不足
訪日客全体の増加により、日本国内の宿泊・団体向けレストラン・大型バスの手配難易度が上がっています。加えて、個人向け航空券の販売が好調なため、航空会社が旅行会社に卸す団体用座席を減らしており、旅行会社は価格の高い個人向け座席を仕入れて補うしかなくなっています。これがツアー価格の高騰に直結しています。
団体を受け入れたい施設側から見れば、団体対応が可能であることを明示しておくこと自体が差別化になる局面です。
サービス品質に対するクレームの増加
宿泊施設やレストランへのクレームが増えている点も指摘されています。問い合わせに返答がない、待ち時間が長い、無愛想といった接客面、そして清掃不足、備品の汚れ、食品や飲料の期限切れといった衛生管理面です。格安施設に限らず、著名施設や高価格帯の施設でも発生しているとされています。
台湾はリピーター比率が9割近い市場です。一度の悪い体験が次回の選択肢から地域を外す効果は、初訪日中心の市場より大きく出ます。
9. 季節性|どの時期に仕掛けるか

2025年の月別で最も多かったのは10月で、59万5,915人(前年同月比24.4%増)を記録しました。紅葉シーズンが台湾市場の最大のピークです。
これに加えて、春節(1〜2月)、清明節や端午節などの連休、学校の長期休暇期に波が来ます。台湾の祝日カレンダーは日本と一致しないため、日本の繁忙期の感覚で組むとタイミングを外します。
プロモーションの着手は、対象時期の3〜4か月前が目安です。10月を狙うなら6月には素材と導線が揃っている必要があります。
旅マエの検索は「地方名+旅行」で立っている
台湾市場の検索行動には特徴があります。2022〜2025年の推定検索数を集計した民間調査では、訪日関連キーワードのうち台湾で最も多かったのは「北海道旅行」でした。韓国が「沖縄旅行」に集中しているのとは異なる傾向です。
検索が「日本旅行」ではなく地方名で立っているということは、行き先を決める段階で既に地域名が想起されているという意味です。逆に言えば、想起されていない地域は検索窓に入りません。ここが地方自治体にとっての勝負所で、認知獲得の手段が必要になる理由です。
なお本調査は推定検索数を参考指標として集計した民間調査であり、政府統計ではありません。傾向として読む前提の数字です。
10. データから導ける4つのターゲット像

ここまでの数字を、実際に狙える人物像に落とし込みます。
A. 地方リピーター層(訪日3回目以上・個人手配)
都市部は既に体験済みで、次の目的地を探している層。自然・温泉・食・地域文化への関心が高く、滞在日数も比較的長め。単価は突出しないが、再訪する確度が高い。地方自治体・DMOが最も狙いやすい層です。
B. 都市部の食・買い物目的の短期滞在層
週末+1日程度の短期で来る層。滞在は短く単価も低いが、訪問頻度が高い。飲食・小売にとってはボリュームが期待できる層で、決済手段と多言語対応の整備が効きます。
C. 家族層(学校休暇期に集中)
子ども連れで動くため時期が休暇に固定され、行動範囲も限定的。宿泊施設の設備要件が明確で、条件が合えば選ばれやすい。時期集中型なので、狙う期間を絞った施策が向きます。
D. 法人・団体(視察・報奨旅行・商談)
観光統計には現れにくいが、単価と波及効果が大きい層。企業の報奨旅行や業界視察は自治体の産業振興と接続しやすく、輸出商談へ発展する可能性もあります。
11. ターゲット別・最初に打つ施策
実像が見えたら、次は打ち手です。ターゲットごとに入口が違います。
個人層(A・B・C)に届ける媒体設計は台湾向けインバウンドプロモーションで活用すべきサービスで、台湾で影響力のある媒体とSNSの使い分けを解説しています。
検索接点の整備はインバウンドにおけるMEOの重要性を参照してください。個人手配層は現地で検索して店を決めるため、地図検索の整備が効きます。
旅行会社・メディアとの商談は台湾の観光系展示会が入口です。台北国際観光博覧会(TTE)と台北国際旅行博(ITF)で、それぞれの規模と出展メリットを整理しています。
旅行会社やメディアを日本に招く手法はFAMトリップ(招請旅行)の有効性にまとめています。地方部の認知を作る手段として有効です。
そもそもの戦略設計から固めたい場合はインバウンド対策の進め方が全体像の入口になります。
12. 輸出とインバウンドは、併走させると効率が上がる

台湾市場に取り組む際、インバウンド(訪日してもらう)と輸出(台湾で売る)は別々の施策として扱われがちですが、この市場では連動させたほうが効率が上がります。
理由はリピーター比率の高さです。訪日時に商品を気に入った人が、帰国後に台湾で同じものを買える状態になっていれば、購買は継続します。逆に台湾で先に商品を知った人が、産地を訪ねるために訪日するという流れも起こります。訪日と現地販売が相互に需要を生む構造です。
この観点で見ると、インバウンド施策で使った素材や関係先は、輸出側にもそのまま転用できます。
台湾での販路開拓の全体像は台湾市場進出 完全ガイドマップ2026にまとめています。
食品・調味料を扱う場合は台湾への食品輸出完全ガイドで規制と手続きを確認してください。
まとめ
2025年の訪日台湾人は676万3,424人で客数3位、消費額は1兆2,033億円で2位
1人あたり支出は約17.8万円で全体平均22.9万円を下回る。単価ではなく人数と頻度で積み上がる市場
リピーター比率は8割超。初訪日前提のコンテンツは効かない
地方部の宿泊が前年比19.1%増と都市部を上回り、地方分散が進行中
個人旅行が主流で、旅行会社経由だけでは伸びている層に届かない
最大月は10月。仕掛けは3〜4か月前から
Link Globalでは、台湾市場を対象としたインバウンド誘客と輸出販路開拓の両面を支援しています。自治体・産業支援機関向けのセミナーや職員研修にも対応していますので、海外展開セミナー・講演の講師依頼もあわせてご覧ください。個別のご相談はお問い合わせフォームから承っています。
本記事のデータ出典
日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」2025年年間推計値および月別推計値
観光庁「インバウンド消費動向調査」2025年暦年(速報)、2025年7〜9月期(1次速報)、2026年1〜3月期
台湾観光庁・台湾観光協会 公表資料(2025年の台湾出国者数・訪台日本人旅行者数)
訪日関連キーワードの検索傾向は民間調査(推定検索数の集計)による参考値
日本台湾交流協会「交流」2024年11月号 No.1004「台湾における旅行需要と訪日ツアーの動向」(台湾交通部観光署・台湾民用航空局統計を含む)
統計の定義について
訪日外客数は延べ人数で、同一人物の複数回訪日を都度カウントします。消費額および1人当たり旅行支出は観光庁の調査に基づく推計値で、四半期速報と暦年速報では数値が改定される場合があります。本記事の1人当たり支出(約17.8万円)は、2025年暦年の台湾消費額を同年の台湾訪日客数で割り戻した参考値です。リピーター比率は調査主体によって対象期間と定義が異なるため、単一の数値ではなく水準として記載しています。




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