Pinkoi(ピンコイ)で日本の工芸品を売る完全ガイド|台湾・アジアのデザイン市場に出店する実務
- 堤浩記
- 23 時間前
- 読了時間: 29分

「Pinkoiで日本の工芸品はどう売れば良い?」
「工芸品とPinkoiが相性が良いと言われる理由は?」
「Pinkoiへ出展する流れや実務面のポイントを知りたい」
越境ECで台湾・アジア市場に挑戦したいと考えたとき、「どのモールなら自社の工芸品やクラフトの価値をきちんと伝えられるのか」で迷うブランドは少なくありません。
特に「漆器、陶磁器、雑貨、デザイン雑貨」のように、価格だけではなく背景の物語や作り手の思いまで含めて届けたい商品の場合、出店先の選び方はかなり重要です。
そこで注目したいのが、台湾発のデザイン特化型プラットフォームであるPinkoi(ピンコイ)です。
Pinkoiは単なる総合モールではなく、デザイン性やブランド性を重視した越境ECの場として認知されており、台湾を中心にアジア各地の感度の高い買い手とつながれる点が大きな特徴です。
その他にも様々なメリットがあるためアジア圏内でかなり注目されており、出店を検討する企業も増えています。
当ページではそんなPinkoiの基本情報について解説をしつつ、日本の工芸品と相性が良い理由や出店の流れなど、台湾・アジア市場へ一歩踏み出すために大切なポイントについても触れていきたいと思います。
海外展開や販路開拓に悩んでいる方はもちろん、Pinkoiの詳細が気になっている人やマーケティングでお悩みの方も、ぜひ当ページの内容を参考にしてみてください。
Pinkoiとは?

それではPinkoiとは?といった基本的な部分について、わかりやすく掘り下げて解説をしていきたいと思います。
まずPinkoiの基本情報を挙げるならば、Pinkoiは2011年8月に台湾・台北で創業した「デザイン特化型の越境ECプラットフォーム」です。
公式サイトではスローガンを「Design the way you are.」と掲げ、世界のデザインブランドとデザイン感度の高い消費者をつなぐ場として位置づけています。
そして現在は台湾を起点に香港・日本・タイなどへ展開しており、公式Aboutでは「会員625万人超、アクティブショップ5万超、注文の95%が越境販売、150カ国で販売実績」と案内されています。
このように単なる海外向け通販サイトではなく、アジア圏を中心に「ブランドとして越境販売するための市場」として注目されているPinkoi!
そんなPinkoiの基本情報をより深く掘り下げていきますので、ぜひ各項目に目を通してみてください。
Pinkoiはどんなプラットフォームなのか
まずPinkoiはどんなプラットフォームなのか、と言った部分について解説をしていきましょう。
基本的な情報として、冒頭でも触れたように「デザイン特化型の越境ECプラットフォーム」といったイメージがしっくりくるでしょう。
その上でPinkoiの特徴ですが、最初から価格勝負の総合モールとしては設計されていない点が挙げられます。
公式AboutにもPinkoiを「two-way platform dedicated to design」と表現しており、デザインブランドとデザインを愛する消費者の双方を対象にした場だと説明がされています。
さらに公式の日本語サポートでは「アジア最大級のグローバル通販サイト」と案内され、日本・海外ブランドの正規代理店も出店可能であることが示されています。
このことからもPinkoiは単純な工芸やハンドメイド作品の投稿サイトというより、ブランドの世界観を越境販売へ乗せるためのプラットフォームとして受け取ることが可能です。
ハンドメイドモールではなくブランド市場と言える理由
次にPinkoiが「ハンドメイドモール」ではなく「ブランド市場」と言える理由についても触れていきましょう。
このブランド市場という部分についてですが、この理由はPinkoiの「審査制」と「ブランド設計」の仕組みにあります。
Pinkoi公式の出店案内にもありますが、ショップ開設前に審査があり、商品販売規約に基づいて多角的に確認すると案内がされています。
※また公式Aboutでも、Pinkoiは「デザイン、文化解釈、創作表現、職人精神」を重視すると明言されているのです。
つまり単純な安さや点数の多さより、独自性、品質、世界観、継続運営の可能性が問われる場だと言えるでしょう。
日本の工芸品やクラフトにとって使い勝手が良く、それでいて海外への展開がしやすいプラットフォームでもあるため、ブランドの露出や訴求のために積極的に活用を検討したいのがPinkoiなのです。
Pinkoiに集まるのはどんな買い手か
またPinkoiに集まるのはどんな買い手か、というテーマにも触れていきたいと思います。
Pinkoiの公式Aboutでは、コア顧客を25~44歳で「心地よい暮らしや良いデザインを楽しむ層」と示されています。
加えて「会員は625万人超、越境注文比率は95%」とされており、国内完結型ではなく国境を越えて「自分の感性に合うもの」を探す購買者が集まっていることが分かります。
そして日本の漆器、陶磁器、クラフト雑貨との相性が良いのは、この層が大量生産品よりも「背景や審美性、贈り物」としての意味を重視しやすいからです。
そういった買い手に対して効率的にアプローチができるのもPinkoiの魅力の1つ!
もちろんコア顧客以外にも様々な属性の買い手が集まりますので、自分用に長く使いたいか、誰かに贈りたくなるか、などターゲット層を明確にしつつ訴求をしていくことも大切な要素だと言えるでしょう。
なぜ日本の伝統工芸・クラフトと相性がいいのか

ここからはPinkoiと日本の伝統工芸・クラフトが相性の良い理由について触れていきましょう。
この理由はいくつかありますが、中でも商品単体ではなく、背景の物語ごと売れる場と感じている企業や担当者は多いようです。
Pinkoi公式でも、デザインが文化解釈や職人精神を体現するものだと示しており、また日本の出店案内でも「ブランドのグローバル展開を支援する姿勢」が打ち出されています。
漆器や陶磁器、木工、染織、デザイン雑貨のように、素材・技法・産地・作り手の思想がある商品は、その思いも含めてPinkoiの市場と噛み合いやすいのです。
そんなPinkoiと日本の伝統工芸・クラフトなどが相性が良い理由を、各項目で解説していきますので、出店を迷っている方は特に参考にしてみてください。
審査制なので価格競争に巻き込まれにくくブランド価値で売りやすい
まずPinkoiが日本の伝統工芸・クラフトと相性が良い理由として、Pinkoiの出店は審査性という点が挙げられます。
公式の日本語サポートでも、「開設前に商品販売規約に基づく審査を受ける必要がある」と案内がされています。
この仕組みがあることで、誰でも無制限に出店できる価格訴求型モールとは性格・性質・属性が変わります。
もちろん競合は存在しますが、Pinkoiでは「安いから売れる」という話ではなく、「ブランドとして信頼できるから選ばれる」といった構造が作られやすいです。
そして日本の工芸ブランドにとっては、価格だけで比較されやすい国内モールよりも、審査を通ったブランドとして見られること自体が価値になるケースが多いもの!
出店審査は手間ではありますが、そのハードルがブランドの見え方を整えてくれる面があるため、そういったメリットを実感するためにも審査制のPinkoiを利用する価値はあるといえるでしょう。
台湾・アジアの買い手はデザイン性と作り手の思想を見る
次に台湾・アジアの買い手はデザイン性と作り手の思想・考え方・価値観を見る傾向がある、という点にも触れておきましょう。
Pinkoiの公式Aboutでは、デザインを通じて理想の暮らしに近づくこと、文化解釈や創作表現、職人精神に価値があることが繰り返し示されています。
これはPinkoiに集まる買い手が、単に便利な物や安い物を探しているのではなく、そういった性質の商品を選ぶ意味を重視していることを示しています。
そのため台湾・香港・タイなどのPinkoi利用層に向けて工芸品を売るなら、素材名やサイズだけでなく「どんな思想で作ったか」「どんな暮らしに合うか」を言語化する必要があります。
そして元々日本の伝統工芸・クラフト関連のアイテムは、そういった作り手の思想やこだわり、価値観などを大切にしつつ、PR・訴求の際に取り上げることもあるでしょう。
アジア向け越境ECでも、単純な「もの」としてだけではなく、「ブランドの考え方」が購買を後押しするケースは多いものです。
そしてプラットフォームとしてそういった性格・性質・属性を持つ買い手が集まりやすいPinkoiだからこそ、デザイン性と作り手の思想や価値観を重視する、そんな日本の伝統工芸・クラフト関連のアイテムと非常に相性が良いと言われているのです。
ギフト需要・自分用需要の両方を取り込みやすい
またPinkoiではギフト需要・自分用の需要の両方を取り込みやすいという特徴があります。
Pinkoiは公式サイトでもギフトカテゴリやデザインギフトへの導線が強く、会員のレビュー引用からも「海外の友人から心のこもった贈り物を~~~」「老朋友から届く温かい気持ち~~~」など、感情価値の高い購買体験が語られています。
そのため自分用のアイテムだけではなく、ギフト需要としても展開していくことが結果つながるのです。
日本の工芸品やクラフト雑貨は、実用品としても贈答品としても成立しやすいため、Pinkoiでは敢えて用途を一つに絞りすぎない方が有利です。
自分用には「暮らしを整えるもの」、ギフトには「意味のある贈り物」として見せることで、購買機会を広げやすくなると覚えておきましょう。
【補足】Pinkoiで売ること自体がブランドの信頼材料になりやすい
補足としてPinkoiで売ること自体が「ブランドの信頼材料」になりやすいという点にも触れておきましょう。
Pinkoiでは「出店審査、ブランドストーリー、写真品質、世界観の一貫性」などが重視されるため、出店できていること自体が一定の信頼材料になりやすいです。
さらに繰り返しになりますが、公式Aboutでは「アクティブショップ5万超、国際ショップ77カ国、越境販売95%」といった数字が示されており、その中で継続的に販売されているブランドは、消費者から「選ばれているブランド」として見られやすくなります。
仮に日本の工芸ブランドが台湾・アジアで知名度ゼロから始める場合でも、Pinkoi上での見せ方が整っていれば、無名ブランドではなくPinkoiで認められたブランドとしてスタートしやすい!
そんなメリットもあるからこそ、Pinkoiは日本の伝統工芸やクラフト関連のアイテムとも相性が良く、メリットが実感できるプラットフォームだとされているのです。
出店の流れ

ここからはPinkoiで出店する流れについて解説をしていきましょう。
Pinkoi出店は単にアカウントを作れば始められる仕組みではなく、審査・初期設定・商品登録・配送設計まで段階的に進める必要があります。
※公式の出店案内をチェックするとわかりますが、まず販売可能かどうかの審査を受けること、さらにショップ開設時には保証金や契約への同意が必要であることが示されています。
またヘルプセンターにはショップストーリー、多言語設定、写真ガイドライン、配送設定、売上受取など、運営開始後に必要な実務項目が細かく用意されているため、それらについて知っておくことも大切です。
そんなPinkoiの出店に関する様々なポイントについて、項目を分けて解説していきますので、順番に目を通してみてください。
アカウント開設から審査申請までの基本ステップ
まずはPinkoiでのアカウント開設から審査申請までの「基本ステップ」について解説をしていきましょう。
Pinkoiで販売を始めるには、まずショップ開設申請を行い、販売可能かどうかの審査を受ける必要があります。
公式日本語サポートをみるとわかりますが、企業・個人を問わず、商品販売規約に基づいて多角的にショップ開設審査を実施すると案内されているのです。
※さらに正規代理店としての出店も可能ですが、その場合は授权資料の提出など追加条件があるため注意が必要です。
つまりPinkoiの入口は会員登録ではなく、「どんなブランドとして、何を売るのか」をPinkoi側に明確に示すことなのです。
工芸ブランドなら、商品写真だけでなく「ブランドの独自性、作品の背景、ショップとしての整合性」まで見られる前提で準備した方が通りやすくなるため、しっかりと準備を整えアカウント開設から審査申請までを進めていきましょう。
審査通過後に必要な商品登録・ショップ整備・初期設定の流れ
次にPinkoiの審査通過後についてですが、商品を登録すればすぐ売れるわけではなく、ショップ全体の整備が必要です。
Pinkoiのヘルプセンターでは「ショップストーリー、バナー、商品写真、タグ、在庫管理、バリエーション画像、商品説明への画像挿入」など、販売開始前に整える項目が細かく用意されています。
※特に商品説明では画像URLを挿入でき、ショップストーリーも多言語で設定できるため非常に便利です。
このように様々な機能があるため、Pinkoiでは商品ページ単体だけではなく、ショップ全体の見え方も重視されます。
工芸品のように比較検討されやすい商材ほど、ショップの一貫性が信頼感に直結するため、初期設定の完成度を上げることが重要なのです。
上記のように商品登録・ショップ整備・初期設定などが印象を大きく左右するため、面倒くさがることなく各々のしっかりと設定・調整していくことをオススメします。
言語・通貨・配送エリア・決済まわりをどう設定するか
そしてPinkoiでの言語・通貨・配送エリア・決済まわりをどう設定するか、という点にも触れておきましょう。
このあたりは面倒に感じるかもしれませんが、1つ1つ確認しながら進めていけば、そこまで躓くことなく進めることができるでしょう。
Pinkoiは公式Aboutでも「英語、日本語、繁体字中国語、簡体字中国語、タイ語」などの展開実績を示しており、ショップ運営でも多言語対応が前提になっています。
※日本語の出店案内ページでも、5言語対応に加えてページの自動翻訳機能が案内されているのです。
またショップストーリーは追加言語ごとに手動で設定でき、サイト内メッセージは自動翻訳に対応しています。
配送についても、ヘルプセンターに「海外発送、配送方法、送料設定、送料無料条件」などの項目が用意されているため、特に迷うことはないでしょう。
逆に言えばPinkoiでは「言語・通貨・配送」を雑に設定してしまうとユーザーからの見え方・印象にも影響が出るため、後回しにするとことなく適切に各項目を設定していくことが大切なのです。
【補足】審査を通すためのポイント
補足としてPinkoiの審査を通すためのポイントについても触れていきましょう。
Pinkoiは審査制である以上、審査時点でブランドの完成度を見せる必要があります。
公式ヘルプセンターを見ても「ショップストーリー、バナー、商品写真、実生活シーンでの撮影、写真加工ルール、販売ガイドライン」など、見せ方に関する項目が多く用意されていますので、しっかりと審査を通すための設定を進める必要があるのです。
これはPinkoiが「売れる物」を集めるだけでなく、「Pinkoiらしいブランド体験」を守ろうとしていることの表れとも言えるでしょう。
したがって審査では工芸品そのものの魅力に加えて、誰のためのブランドか、何が独自か、写真と説明に一貫性があるかが重要になります。
特に写真品質とブランドストーリーの弱さは、審査でも運用でも不利になりやすいため注意が必要です。
また数項目だけササッと適当に設定をしてしまう、これも審査での印象が悪くなってしまうリスクがあります。
最低限の部分だけ間に合せで設定するのではなく、ある程度の完成度まで各項目を仕上げてアプローチをしていく、そんな気持ちで各項目を充実させることこそが、Pinkoiの審査を通すために大切なポイントだと言えるでしょう。
手数料・保証金・入金・配送の実務

ここからはPinkoiへ出店するにあたり大切な「手数料・保証金・入金・配送の実務」について解説をしていきたいと思います。
これらは自社の利益に大きく関わってくるため、しっかりと確認をしていくことが大切!
Pinkoiはブランド向けの越境ECとして魅力がありますが、国内ハンドメイドモールより手数料負担が重く感じられる場面もあるため、最初の価格設計が重要になります。
逆に言えばそれらをしっかりと確認したうえで計画を立てれば、Pinkoiを上手に活用していくことができるため、各項目をしっかりと確認していきましょう。
※当ページでは公式情報を基準に解説をしていますが、都度変動する可能性があるため、出店を検討している段階での情報を公式サイトでもチェックしてみることをオススメします。
最初に確認したい保証金・販売手数料・酒類販売時の追加費用
まずは最初に確認したい保証金・販売手数料・酒類販売時の追加費用について触れていきましょう。
Pinkoi公式の日本語FAQにも掲載されていますが、ショップ開設保証金は3,000台湾ドルで、規約違反などがなければショップ閉鎖や契約終了時に返還されると案内されています。
※ちなみに公式の出店案内ページ(繁体字・香港版の出店案内スニペット版)では、通常のプラットフォームサービス費は「(商品金額+送料)×15%+NT$15」と示されています。
さらに「2025年版」のショップ契約FAQでは、「通常の越境注文は15%+NT$15」、そして一部のPinkoi Direct指定物流を使う注文では「28%」が適用される場合があると説明されています。
また酒類ブランドについては、香港版の公式出店案内で「追加の開館手数料HK$750(返還なし)」が案内されています。
こういった各種費用の計算漏れがないように、自社の場合にはどのぐらいの合計費用が必要になるのか、一度各項目をチェックしながら丁寧に計算を済ませておくことをオススメします。
手数料が高めでも成立する価格設計をどう組むべきか
次に手数料が高めでも「成立する価格設計」をどう組むべきか、というテーマで解説をしていきましょう。
先の項目でも挙げたように、Pinkoiでは商品が売れたときにサービス費が発生するため、利益計算を国内ECの感覚で組むとビジネスとして崩れやすくなります。
とくに工芸品は「梱包資材、破損対策、海外送料、翻訳対応、問い合わせ工数」が乗るため、単純に「日本国内価格+少し」のようにざっくりと出してしまうと、最終的に利益が薄くなりがちです。
※さらに公式FAQでは、越境向けの価格調整や送料戦略について、地域ごとの消費者習慣や送料無料閾値を踏まえて設計するよう案内しています。
つまりPinkoiでは、単価を上げるかどうかではなく、「送料・手数料・工数込み」でブランド価格を再定義することが重要になってくるのです。
工芸品は安く売るより、納得感のある価格に整える方が結果的に続きやすくなるため、この部分を軽視することなく価格設計をどう組むかを検討してみてはどうでしょうか。
入金サイクルと受取方法はどう確認するべきか
さらに入金サイクルと受け取り方法はどう確認するべきか、という点にも触れておきましょう。
気になる人も多いかもしれませんが、実はPinkoiの公式ヘルプでは「売上受取設定を完了し、送金条件を満たすと定期的に売上が送金される」と説明されているのです。
さらに売上の振込日は毎月20日で、前月分の売上を指定口座へ送金すると分かりやすく案内されています。
※送金日が台湾の祝日に当たる場合は翌営業日へずれる点には注意が必要です。
送金手数料については、2026年6月時点のヘルプ記事で「Payoneerは1回あたりNT$90」と記載がされています。
ここで意識するべきポイントは、Pinkoiでは「売れたらすぐ現金化」ではなく、月次の入金サイクルと送金手数料を前提に資金繰りを見る必要があるということです。
小規模ブランドほど、このタイムラグを見落とさないことが安全安心なビジネスの継続につながるため、この入金サイクルでPinkoiを活用していくための試算をしてみることをオススメします。
【重要】海外配送設定で失敗しないために押さえたい実務ポイント
ここで非常に重要な部分である、海外配送設定で失敗しないために押さえたい実務ポイントについて少し触れておきましょう。
実はPinkoiの越境販売で失敗が起きやすい部分として挙がるのが「配送」です。
公式ヘルプには「送料設定、海外発送、送料無料条件、異なるサイズ商品の送料設定、地域別送料の組み方」など、多数のFAQが用意されています。
これは裏を返すと、送料設計が売上とトラブルの両方に直結することを意味します。
先の項目でも少し触れましたが、工芸品、とくに漆器や陶磁器は破損リスクがあり、配送費だけでなく梱包仕様も価格設計に含める必要があります。
また国ごとに送料の受け止め方も違うため、商品価格で吸収するか、送料を明示するかの設計も重要です。
Pinkoiでは配送は運営の後工程ではなく、「販売設計の中心」として考えるべきであり、配送のリスクを軽視することなく設計をしていくことをオススメします。
売れる商品ページの作り方

ここからは売れる商品ページの作り方、という視点で解説をしていきたいと思います。
Pinkoiでは商品ページが単なる説明文の置き場ではなく、ブランドそのものの第一接点と考えることが大切です。
検索や広告、ショップ回遊で見られたときに「写真、タイトル、説明、ショップストーリー、翻訳の自然さ」まで含めて評価されると考えてよいでしょう。
※公式ヘルプにも「商品写真、実生活シーン、画像構成、タグ、ショップストーリー、追加言語設定」に関する記事が多く並んでおり、Pinkoiがページ品質を重視していることが分かります。
工芸品は実物の説得力が強い商材ですが、越境ECでは実物を見せられないためページ自体が接客の代わりになります。
そんなPinkoiの商品ページの大切なポイント、売れる商品ページの作り方・考え方について解説をしていきますので、結果を出すためにも各項目をチェックしていきましょう。
工芸品は写真品質で差がつく
まずPinkoiで売れる商品ページを作るために、工芸品は写真品質で差がつくという点を知っておかねばなりません。
意外と軽視してしまう人もいるのですが、PinkoiはもちろんECサイトでは写真の質が売上を「大きく」左右します。
公式ヘルプでも、「実生活シーンで撮った写真の利点」、「白背景写真の可否」などが用意されています。
※さらに「色調整」や「バリエーション画像の見せ方」など、写真に関するFAQが細かく用意されているのです。
これは買い手が商品そのものだけでなく、「どう使うか」「どんな空気感か」を見ているからにほかなりません。
漆器なら艶や質感、陶磁器なら釉薬やサイズ感、雑貨なら暮らしの中での存在感が伝わる写真が必要です。
工芸品は情報量が多いぶん、写真が弱いと価値が半分も伝わらず、本来の魅力や価値を損なってしまうリスクさえあるのです。
そのためPinkoiでは質感と生活導線が見えるような撮り方、ユーザーに響く写真を用意することが、売上に大きく関わると覚えておきましょう。
ブランドストーリーは今の暮らしで選ばれる理由が重要
次にブランドストーリーは今の暮らしで選ばれる理由が重要という点に触れておきましょう。
工芸品のブランドストーリーを書くときにありがちなのが、歴史や工程を長く説明しすぎることです。
もちろん背景は重要ですが、Pinkoiで売るには「なぜ今の暮らしの中でこの商品が選ばれるのか」まで翻訳する必要があります。
※Pinkoi公式Aboutも、デザインが理想のライフスタイルや価値観と結びつくことを強調しています。
産地や技法の説明だけではなく、この器を使うと食卓がどう変わるか、この雑貨が日常にどんな気分をもたらすかまで言葉にした方が売れやすいのです。
Pinkoiでは、文化説明だけではなく、生活に密接する物語の方が購買に近づく傾向があるため、そのあたりも含めてブランディングや訴求を行っていくことをオススメします。
台湾向けローカライズでは翻訳の自然さと用語選びが重要
また台湾向けローカライズでは、翻訳の自然さや用語選びが重要という点にも触れておきましょう。
Pinkoiは多言語対応ですが、自動翻訳に任せれば十分とは限りません。
日本向けの出店案内では5言語対応とページの自動翻訳機能が案内されており、ヘルプセンターでもサイト内メッセージの自動翻訳対応や、ショップストーリーを追加言語で設定できることが示されています。
これは便利な一方で、工芸品やクラフトの細かなニュアンスは、用語選び一つで印象が変わる点に注意が必要です。
たとえば「手仕事」「一点もの」「釉薬」「漆塗り」などは、直訳だけでなく、買い手が理解しやすい表現へ置き換える必要があります。
他にもこだわりの部分が誤訳されることがないように、重要な部分の用語選びや表現については、一度目を通しておくのが良いでしょう。
オフライン催事との組み合わせ方

ここからはPinkoiとオフライン催事との組み合わせ方について解説をしていきましょう。
Pinkoiはオンラインの越境ECですが、工芸品やクラフトは「オフライン催事」と組み合わせることでオンラインとは別の強さが出てくるものです。
実物を見てもらう機会と継続購入できるオンライン導線を分けて設計できれば、より結果につながりやすくなるでしょう。
※また台湾では百貨店催事や文創園区ポップアップのように、ブランド体験型の接点が作りやすい場がある点も見逃せません。
Pinkoiは単独でも使えますがオフラインで熱量を作り、オンラインで回収する設計にすると工芸ブランドとの相性はさらに高くなります。
そういったオンラインのPinkoi、そしてオフライン催事との組み合わせについて掘り下げていきますので、各項目に目を通してみてください。
百貨店催事や文創園区ポップアップをPinkoi導線につなげる発想
まずPinkoiとオフラインの組み合わせとして、百貨店催事や文創園区ポップアップをPinkoiにつなげる発想について触れておきましょう。
百貨店催事や文創園区でのポップアップは、商品を直接見てもらい、ブランドの空気感を伝える場として非常に有効です。
ただし、その場の売上だけを追うと継続性が弱くなってしまうのがネックです。
そこで有効なのが、催事を入口にしてPinkoiへ導線をつなぐ考え方です。
例えば会場でブランド認知を取り、「名刺やショップカード、QR導線、会期後限定のオンライン施策」などでPinkoiへ誘導する形は、とても有効な手法だと言えるでしょう。
Pinkoiは越境注文比率が高く、多地域からの継続購入に向いているため、オフラインで出会った顧客の受け皿として機能しやすいのです。
催事とECを分断せず、初回接触は現地、継続購買はPinkoiと整理すると運用しやすくなるため、こういった発想でビジネスチャンスを広げていきましょう。
催事で反応を見た商品をPinkoiで継続販売するメリット
また催事で反応を見た商品をPinkoiで継続販売するメリットについても触れていきます。
・どの商品に人が立ち止まるか
・どの価格帯に反応があるか
・どんな説明が伝わるか
オフラインの催事では上記のようなメリットを得ることができます。
そして、これはPinkoi運用にそのまま活かすことができるのです。
例えば売れ筋をPinkoiの商品構成へ反映して、説明文や写真も現地反応に合わせて改善すれば、オンライン上での反応も変化するでしょう。
工芸品は、作り手目線で推したい商品と、消費者が実際に手に取りやすい商品がずれることもあります。
そのズレを小さくできるのが、催事と越境ECの組み合わせなのです!
Pinkoiではページ改善が重要なので、催事で得た生の反応をオンラインの売り方へ翻訳する流れはかなり有効な手法だと覚えておきましょう。
オンラインとオフラインで価格・在庫・見せ方をどう揃えるか
さらにオンラインとオフラインで、価格・在庫・見せ方をどう揃えるか、といったテーマにも触れておきましょう。
仮に催事とPinkoiを組み合わせるときに大切なのは、価格・在庫・見せ方の整合性です。
もしオフラインだけ安く、オンラインだけ高い状態が続くと、ブランドへの信頼感が揺らぎやすくなります。
※また催事で完売しているのにPinkoiでは在庫あり、あるいはその逆など、在庫表示のズレも機会損失につながります。
Pinkoiではサービス費や送料が乗るため、単純な同額運用が難しい場合もありますが、その場合は送料設計や限定セット、付加価値の見せ方で整合性を取る方が自然です。
工芸品は価格以上にブランド感が重要なので、チャネルごとの違いを説明できる設計にしておくと混乱を防ぎやすくなります。
こういった価格・在庫・魅せ方は信頼・信用につながる大切なポイントですので、一度この設計・運用について見直してみるのも良いのではないでしょうか。
【補足】台湾現地イベント後にPinkoiで再接触を生む導線設計
補足として台湾現地イベント後にPinkoiで再接触を生む導線設計についても触れておきましょう。
台湾現地イベントの価値は、その場の売上だけではなく、イベント後にPinkoiで再接触できる導線を作ることで、ブランドのファン化が進みやすくなるなどのメリットも挙げられます。
たとえばイベント会場で見た商品を後日ゆっくり購入したい人、ギフト需要で再訪する人、友人に共有して後から買う人など、オフラインだけでは取りこぼす層が必ず出てきます。
Pinkoiはデザイン感度の高い顧客が集まり、ギフト需要とも相性が良いため、「イベント熱」を持ち帰ってもらう受け皿として使いやすいのが特徴的です。
こういったPinkoiで再接触を生む導線設計があることで、現地催事を単発で終わらせず、Pinkoiを「余韻を購買に変える場所」として置くことができる。
そんな発想がブランド力を強化しつつ、ファンの増加につながるため、オフラインからオンラインへの導線設計をしっかりと意識してみることをオススメします。
よくある失敗

ここからはPinkoiの出店関連での「よくある失敗」について解説をしていきます。
Pinkoiの出店関連で多い失敗として、商品力不足よりも運用設計不足が挙げられますが、例えば審査を通ることに集中しすぎて「価格、配送、翻訳、継続運営の設計」が甘く、出店後に崩れやすいなどの話はよくききます。
Pinkoiはブランド市場なので出店できた時点で一定の期待値が乗りますが、ページ品質や発送対応、言語対応が弱いと、買い手の信頼を失いやすい点に注意が必要です。
他にも注意するべきポイントがあるため、よくある失敗としていくつかのケースを解説していきますので、リスク回避のためにも各項目をチェックしていきましょう。
手数料を織り込まず価格を決めて利益が残らなくなる
まずPinkoiで非常に多い失敗の一つとして、Pinkoiの手数料や送金コストを十分に織り込まずに価格を決めてしまうことが挙げられます。
これは手数料の項目でも触れてきましたが、価格設定次第で利益がほとんど残らなくなるリスクがあるため、手数料や送金コストをしっかり織り込むことが大切です。
公式出店案内にもあるように、通常のプラットフォームサービス費が「(商品金額+送料)×15%+NT$15」で、さらに保証金や酒類の追加費用、送金手数料も考慮しなくてはなりません。
※これに梱包費や破損リスク、翻訳や問い合わせ対応の工数が乗ると、見た目より利益は残りにくくなります。
また工芸品は原価率が読みづらいため、販売開始後に「思ったより利益が残らない」と気づくケースが起こりがちです。
Pinkoiでは、価格設定をマーケティングではなく、越境運営全体の損益設計として行う必要があるため、国内での販売とは少し視点を変えて、各種コストをしっかりと織り込み価格設定をすることが大切だと覚えておきましょう。
配送設計が甘く送料負担や破損対応で運用が崩れる
次に配送設計が甘く送料負担や破損対応で運用が崩れる、そんな失敗例についても触れていきましょう。
これも海外配送設定の項目で触れてきましたが、工芸品の越境ECで配送設計が甘くなってしまうと、利益だけでなく「評価」にも悪い影響が出てしまうのです。
繰り返しになりますが、Pinkoiのヘルプセンターに送料・海外配送・複数商品の送料設定などのFAQが多数あること自体、配送設計が重要な項目であることを示しています。
漆器や陶磁器のように破損や梱包の工数が大きい商品では、送料の見積もりが甘いと「赤字」になりやすく、梱包が弱いと「クレーム」につながります。
さらに「送料無料施策」などを安易に設定すると、客単価より送料負担が重くなることもあるため注意が必要です。
Pinkoiでは配送は単なる発送手続きではなく、ブランド体験と収益性の両方を左右する設計項目!
だからこそ配送設計は綿密に行う必要があり、国内とは違い「海外での配送」という視点を持ち、改めて設計・設定を見直してみることをオススメします。
翻訳品質が弱くブランドの魅力が十分に伝わらない
最後に翻訳品質が弱くブランドの魅力が伝わらない、そんな失敗について触れていきましょう。
翻訳の重要性についても解説してきましたが、翻訳の質が弱いとブランドの魅力が大きく落ちるリスクがあるのです。
公式ヘルプでもショップストーリーの多言語設定、自動翻訳メッセージ機能が用意されていますが、工芸品の細かな魅力までは自動で最適化されないケースが多いもの。
たとえば素材や技法の説明が不自然だったり、日本語の言い回しをそのまま直訳したりすると、買い手が「よく分からないが高い商品」と感じてしまうことがあります。
※海外商品の日本語翻訳の表現が雑で、ちょっと信頼できないショップ・商品に感じてしまった、なんて経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
Pinkoiで売れるのはブランドストーリーが伝わる商品なので、翻訳は単なる作業ではなく、価値を伝える編集工程とも言えます。
ここが弱いと写真が良くても購入に届きにくくなるリスクがあるため、翻訳品質・表現方法には工芸・クラフトをはじめデザイン市場であるPinkoiへの出店だからこそ、最適な表現になっているかを念入りに確認することをオススメします。
【補足】審査用のショップ資料や商品写真が弱く出店審査で落ちる
補足として出店審査で落ちる、というシンプルな失敗についても触れていきましょう。
出店審査でつまずく原因として多いのが、ブランドそのものより見せ方の弱さです。
Pinkoiの公式ヘルプにも「商品写真、実生活シーン、ショップストーリー、バナー、商品ガイドライン」など、ブランド表現に関する支援記事が非常に多く用意されています。
つまりPinkoi側も審査や運営で見せ方を重視しているということなので、ここを軽視してはいけないのです。
工芸品は魅力が深い一方で、写真やストーリーが弱いと価値が十分に伝わらず、なんとなく価格が高いアイテムとして見られてしまう可能性があります。
また審査では商品単体の良し悪しだけでなく、Pinkoiという場で「ブランドとして成立しているか」も見られるため、資料や写真の完成度を上げてから申請する方が安全だと言えるでしょう。
間違っても審査用のショップ資料や商品写真を雑にしてしまったり、とりあえずの間に合わせ用の写真などを使うことがないように、しっかりと準備を整えたうえで申請手続きを進めていくことをオススメします。
Pinkoiは出店後の流れや動きも重要視することが大切

今回は優れたプラットフォームであるPinkoiについて解説をしつつ、出店の流れや大切なポイントなどについても解説してきました。
繰り返しになりますが、Pinkoiは優れたプラットフォームではある一方で、ただ商品を並べれば売れる場所ではありません。
しかし「ブランドの世界観、写真、言葉、価格設計、配送設計」までを丁寧に整えれば、日本の工芸品やクラフトの魅力を台湾・アジアの買い手へしっかり届けやすい越境ECであることは間違いありません!
審査制であること、デザイン性を重視する購買層が集まっていること、そして価格競争よりもブランドストーリーで選ばれやすいことは、量産品とは違う価値を持つ商品にとって大きな追い風と言えるでしょう。
だからこそ重要なのはPinkoiを「海外向けの販売チャネル」としてだけではなく、自社ブランドの見せ方を磨き、長く育てていく場として捉えることなのです。
※さらに百貨店催事や文創園区でのポップアップと組み合わせれば、オフラインで得た反応をオンライン販売へつなげやすくなります。
ただ自社で全てを行おうとしても上手くいかないケースは多く、どうしても動きが止まってしまったり、部分的な対応に迫られ動きが鈍くなるケースもあるでしょう。
そんな場合には弊社Link Globalへ気軽にご相談ください。
台湾・アジア市場を中心に海外販路開拓・インバウンド支援・伝統工芸品の海外展開で、累計100 社以上・10 カ国以上の支援実績がある弊社がサポートさせていただきます。
出店準備や現地向けの見せ方、台湾市場での販路設計に不安がある場合、またPinkoiの出店を単発で終わらせず、継続的なブランド展開へつなげたいと思っている方も、満足できる結果を出すためにぜひ弊社まで気軽に相談ください。


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