TITAS(台北紡織展)とは?出展メリットと日本のテキスタイル企業の活用法を解説
- 堤浩記
- 7月27日
- 読了時間: 18分
更新日:8月9日

「TITAS(台北紡織展)って、どんな展示会なのか」
「うちの生地・テキスタイルは、台湾やアジアで売れるのか」
「日本のTokyo Textile Scopeや、上海・ミュンヘンの素材展と、どう使い分ければいいのか」
TITAS(台北紡織展/Taipei Innovative Textile Application Show)は、台湾で唯一の専門テキスタイル見本市です。2026年は通算第30回として10月6日〜8日に台北南港展覧館1館で開催され、世界から約400社・1,000ブース超の出展が見込まれています。
ただし、TITASは「テキスタイルなら何でも合う展示会」ではありません。機能性・技術性能で勝負する素材のための場であり、意匠性やストーリーで勝負する織物は、別の展示会に出したほうが成果が出ます。ここを取り違えたまま出展すると、3日間ブースの前を人が素通りするという結果になりかねません。
本記事では、TITASの直近3回の実績データを押さえたうえで、①台湾国内の他展示会、②日本国内の素材展、③世界の機能性素材展——という3つの軸での使い分けまで、海外展開支援の実務者目線で解説します。
なお、テキスタイルを含む工芸品全般については、伝統工芸品の海外展開ガイドマップ2026に商材別・目的別の実務をまとめています。
TITAS(台北紡織展)とは?
TITASは、財団法人中華民国紡織業拓展会(紡拓会/TTF:Taiwan Textile Federation)が主催する国際テキスタイル見本市です。経済部国際貿易署(旧・国際貿易局)の指導・支援のもとで運営されており、台湾唯一の専門テキスタイル展として、アジアにおける機能性素材調達の中心的な役割を担っています。
なお、TITASを「TAITRA(台湾貿易センター/外貿協会)主催」と紹介している資料を見かけますが、主催は紡拓会(TTF)です。会場である南港展覧館の運営がTAITRAであるため混同されやすい点なので、社内資料をつくる際は注意してください。
1997年の第1回から数えて、2026年で第30回

TITASは毎年10月に開催されており、2024年が第28回、2025年が第29回、そして2026年が第30回にあたります。第1回は1997年。コロナ禍の2021年にはオンライン展「TITAS Virtual」として実施されるなど形態を変えながらも、回次を途切れさせずに続いてきた展示会です。
また、10月の本展とは別に、TITASの名義で海外ブランドを台湾に招く春季の買付商談会も実施されています。「10月に出展する」だけがTITASの使い方ではない、という点は覚えておくと選択肢が広がります。
なぜ世界のブランドが、台北まで素材を買いに来るのか
TITASの価値を理解するには、台湾の繊維産業がどういう位置にいるかを押さえる必要があります。台湾は、世界のスポーツ・アウトドアアパレルを素材面で支えてきた機能性繊維の一大供給地です。
遠東新世紀(Far Eastern New Century):ペットボトルのリサイクル由来を含む高機能繊維で知られ、世界のスポーツブランドの製品に採用されてきた化繊大手
儒鴻(Eclat Textile)・聚陽(Makalot):機能性ニットやアパレルのODM・OEMで世界的ブランドの生産を担う企業群
興采実業(Singtex):コーヒー粕を活用した機能性繊維「S.Café」など、素材開発型の中堅メーカー
紡績・織布・染色加工・副資材・縫製設備までが台湾島内で垂直に揃っており、ブランド側は「素材を探しに行けば、加工と量産の話まで一度に進む」。この構造があるため、TITASは出展社の大半が台湾企業でありながら、来場するのは世界のブランドの調達・素材担当という展示会になっています。
素材だけでなく、紡織機械・縫製設備まで一緒に並ぶ
TITASは公式に、紡織業者と紡織機械・縫製設備業者を統合して展示する「産業の上下流を統合する交流プラットフォーム」を掲げています。生地を探しに行っても、その生地をどう量産するかまで同じ会場で相談できる。この垂直構成は、素材単体の展示会にはない特徴です。
2026年(第30回)の開催概要・アクセス・入場ルール
会期:2026年10月6日(火)〜8日(木)
会場:台北南港展覧館1館(台北市南港区)
規模:約400社・1,000ブース超(主催者見込み)
主催:紡拓会(TTF/財団法人中華民国紡織業拓展会)
指導・支援:経済部国際貿易署
三大テーマ:サステナビリティ(永続環保)/機能性応用/スマート製造
公式サイト:titas.tw

入場できるのは「紡織関連の専業人士」だけ
TITASは完全なB2B展です。過去回では、紡織関連の専門業者に限り名刺の提示で入場証を発行する運用がとられてきました。海外バイヤーは事前のオンライン登録が基本です。一般消費者向けの公開日は設けられておらず、安全上の理由から12歳未満・身長150cm未満の子どもは入場できません。
開場時間は、過去回では初日・2日目が9:30〜17:30、最終日が9:30〜17:00という設定でした。最終日は1時間早く閉まるため、最終日の午後に商談を詰め込む計画は避けるのが無難です。入場規定は回ごとに変わるため、渡航前に必ず公式サイトで最新の規定を確認してください。
アクセス:桃園空港・松山空港からのルート

会場の南港展覧館1館は、台北MRT「南港展覧館」駅に直結しています。文湖線(ブラウンライン)と板南線(ブルーライン)の2路線が乗り入れ、台湾鉄道・高鉄の南港駅からも徒歩圏です。
桃園国際空港からは機場捷運(空港MRT)で台北駅へ出て板南線に乗り換え。松山空港からは文湖線で乗り換えなしに到着できます。松山空港を使えば羽田から乗り換えなしで会場まで一直線なので、視察だけなら1泊2日でも十分に組める立地です。
数字で見るTITAS——直近3回の実績

展示会を比較検討するときに最も効くのは、主催者の「見込み」ではなく終了後に公表される実績値です。TITASの直近3回は以下のとおりです。
2024年(第28回・10月15〜17日):11カ国385社・990ブース/来場バイヤー約31,500人次/14カ国から70近い国際ブランドを招聘/商談会800場超/見込み商機 約5,000万米ドル
2025年(第29回・10月14〜16日):10カ国388社・904ブース/来場バイヤー31,889人次/17の重点市場から国際ブランドバイヤー70社超を招聘/商談会800場超/見込み商機 約6,000万米ドル
2026年(第30回・10月6〜8日):約400社・1,000ブース超(主催者見込み・開催前時点)
この数字の読み方——3つのポイント
「約3万人」は延べ人数(人次)であり、かつバイヤー限定の数字。一般来場者を含む大型展の来場者数とは意味が違い、密度の高い商談型の展示会だと理解する
出展社は約390社で、その大半が台湾企業。つまり「台湾のサプライヤーを、世界のブランドが買いに来る」構造。日本企業は少数派になる
招聘バイヤーは欧米が中心。2025年は米国・カナダ・英国・ドイツ・イタリア・フランス・オランダ・北欧諸国・ポーランド・南アフリカ・豪州・ニュージーランド・日本・韓国・バングラデシュなど17市場から招かれている
3つ目が、この展示会の本質です。TITASは「台湾市場に売る展示会」ではなく、「台湾を起点に、世界のブランドの調達網へ接続する展示会」。台湾国内の販売を狙って出展すると、期待とのズレが起きます。
TITASの3つの特徴
1. 機能性・ハイテク素材が主役
吸汗速乾・抗菌防臭・防水透湿・UVカット・温度調整・冷感といった、スポーツおよびアウトドア用途の機能性素材が展示の中心です。ヨガウェア、コンプレッションウェア、登山・クライミング用途など、用途別に整理された素材提案が並びます。医療・防護分野の産業用テキスタイルも年々存在感を増しています。
裏を返せば、商談の共通言語は試験データです。「風合いが良い」「産地の歴史がある」ではなく、「何gで、透湿度いくつで、洗濯何回で性能がどう落ちるか」で会話が進みます。
2. サステナビリティが前提条件になっている
リサイクル繊維、海洋回収素材、バイオ由来素材、省水・省エネ型の染色加工、デジタルプロダクトパスポート、低炭素プロセス。2025年の実績報告でも、これらは特別な取り組みではなく出展の前提として扱われていました。
欧州のブランドを狙うなら、環境配慮を「している」と言うだけでは不足で、認証やデータで裏づけられるかどうかが商談の入口になります。ここが弱いまま出展すると、初回商談で話が止まります。
3. 素材からスマート製造まで垂直に揃う
スマート検反、バーチャルサンプリング、3D生地データベース、IoT工場といったスマート製造ソリューションも同時に展示されます。素材の売り込みだけでなく、自社の生産工程を見直す視察先としても機能する構成です。
【比較①】台湾の3展示会——TITAS/文博会/DG Taiwanの使い分け

台湾でテキスタイル系の商材を扱う日本企業が候補にする展示会は、実質この3つです。同じ「台湾の展示会」でも、来場者も評価軸もまったく違います。
【時期・会場】TITAS=10月・南港展覧館1館/台湾文博会=2026年はブランド商展が8月6〜12日・南港展覧館1館(文化策展は8月1〜31日・C-LAB)/DG Taiwan=4月・台北世界貿易センター1館
【規模】TITAS=約390社・900〜1,000ブース/台湾文博会=2025年のブランド商展で426社・932ブース、延べ約65万人来場/DG Taiwan=2026年は260社・403ブース
【来場者】TITAS=世界のアパレルブランドの調達・素材担当(バイヤー限定)/台湾文博会=専門バイヤー2.8万人超に加え一般来場者も多くB2C色が強い/DG Taiwan=ギフト・雑貨の輸入商社・小売バイヤー
【向く商材】TITAS=機能性素材・高機能糸・特殊加工・産業資材/台湾文博会=文化クリエイティブブランド・IP・伝統工芸/DG Taiwan=デザイン性の高いギフト・文具・生活雑貨・ホームデコ
【売る単位】TITAS=反(素材)でのB2B取引/台湾文博会=ブランドと世界観/DG Taiwan=完成品(雑貨・製品)
判断軸は「素材で売るのか、完成品で売るのか」
西陣織・久留米絣・遠州織物のような産地の織物は、意匠性と背景の物語が価値の中心にあります。TITASの来場者は機能値と量産対応を見る調達担当なので、この価値が伝わりにくい。逆に、吸汗速乾や防水透湿を数値で語れる素材を文博会に持って行っても、それを評価する軸を来場者が持っていません。
機能性・技術で売る素材(高機能糸・特殊加工・産業資材など)→ TITAS
意匠性・ブランドで売る生地や製品(伝統織物・デザインファブリック)→ 台湾文博会(Creative Expo Taiwan)
生地を使った完成品・雑貨として売る → DG Taiwan(旧 Giftionery Taipei)
自社がどちら側かを判定する3つの質問
商談の冒頭で最初に差し出すのは、試験データのシートか、それとも産地のストーリーか
相手が求めるロットは、年間数万メートル単位か、それとも数百枚単位か
価格の説明を、機能あたりの単価で行うか、希少性と手間で行うか
3問とも前者ならTITAS側、後者なら文博会・DG Taiwan側です。混在している場合は、商材を分けて出展先を変えるのが正解で、1つの展示会に両方を並べると、どちらの来場者にも刺さらないブースになります。
【比較②】日本国内の素材展と、どう使い分けるか
「わざわざ台北まで出る意味があるのか。国内の素材展で足りるのではないか」——これは必ず出てくる論点です。結論から言うと、両者は代替関係になく、会える相手が根本的に違います。
前提:JFW ジャパン・クリエーションとPTJは統合され、もう存在しない
先に事実確認を1つ。日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)が主催してきた「JFW JAPAN CREATION」と「Premium Textile Japan(PTJ)」は統合され、2025年春から総合テキスタイル展「Tokyo Textile Scope(TTS)」としてスタートしています。第1回は2025年5月14〜16日に東京都立産業貿易センター浜松町館で開催され、83社が出展。現在は年2回(春・秋)の開催体制です。
古い記事や社内の過去資料を見ながら検討していると、すでに存在しない展示会名で予算を組むことになります。出展計画を立てる前に、まず名称と主催体制の現状を確認してください。
TTSとTITASは、そもそもバイヤーの向きが逆

TTSの出展対象は、日本国内に生産基盤を持つ繊維関連企業が中心です(海外出展社枠は別途設定)。来場するのは日本のアパレル・小売のバイヤーやデザイナーが主体で、つまりTTSは「日本のものづくりを、日本の顧客に見せる場」です。
一方TITASは、台湾のサプライヤーを世界のブランドが買い付けに来る場。同じ「素材展」という言葉でも、商流の向きが逆になっています。
国内アパレルとの取引を厚くしたい → Tokyo Textile Scope(TTS)
海外ブランドの調達リストに載りたい → TITAS/Performance Days/Intertextile Shanghai
日本市場でのOEM先・生産パートナーを探したい → FaW TOKYOなどの総合展
FaW TOKYO(ファッション ワールド 東京)との違い
FaW TOKYO(RX Japan主催)は、素材だけでなくOEM・生産・アパレルDX・リユースまでを含む総合ファッション展で、出展規模は国内最大級です。海外バイヤーの来場もありますが、主戦場は日本市場での取引先開拓。「海外の調達担当に素材を評価してもらう」という目的で使う展示会ではありません。
費用だけで比べると判断を間違える
小間代・渡航費だけを並べれば、国内展のほうが当然安く見えます。しかし会う相手が違う以上、そもそも比較になりません。国内で反応の良い素材が海外で通用するとは限らず、その逆もあります。
海外の調達担当が何を見て、何を聞いてくるのか。これは実際にその場に立たないと分からない部分が大きく、想像で準備した資料は現地でほぼ使えません。だからこそ初年度は来場、翌年に出展という2年計画を勧めています(海外展示会で商談ゼロになる日本企業の共通点も参考にしてください)。
【比較③】世界の機能性素材展の中で、TITASはどこに位置するのか

機能性テキスタイルを扱う企業にとって、TITASの競合・補完関係にあるのは台湾の展示会ではなく、ミュンヘンと上海です。3つを同じ軸で並べます。
TITAS(台北・毎年10月):約390社/来場バイヤー約3.2万人次/出展社は台湾企業が中心/アジアの機能性サプライチェーンへの入口
Performance Days(ミュンヘン・年2回/2026年秋は10月13〜14日):公式表記で30カ国以上・470社超/2008年開始/スポーツ・アウトドア・ワークウェア特化/欧州ブランドの意思決定者が集中/入場無料。米ポートランド(Functional Fabric Fair)と上海にも姉妹展あり
Intertextile Shanghai Apparel Fabrics(上海・年2回/2026年春は3月11〜13日、秋は8月25〜27日):25カ国3,000社超・7ホール19万平方メートル・来場約9.5万人(131カ国)/規模は圧倒的で、2026年春はJapan Pavilionに28社が参加
狙う相手で選ぶなら、判断はシンプルです。
欧州のスポーツ・アウトドアブランドに素材を採用させたい → Performance Days
中華圏の量を取りにいく/中国のアパレル生産に食い込みたい → Intertextile Shanghai
アジアの機能性サプライチェーンに入る/台湾企業と組んで量産まで設計したい → TITAS
なお、TITASは規模で言えばミュンヘンや上海に及びません。それでもTITASを選ぶ理由は、出展社の大半が台湾企業=サプライヤー側であるため、「競合の少ない場所で、調達担当と技術の話を落ち着いてできる」点にあります。3,000社の中に埋もれるより、390社の中で見つけてもらうほうが合理的なケースは多くあります。
アジアの周辺展を、年間カレンダーに組み込む
VIATT(ベトナム・ホーチミン/2月・メッセフランクフルト系):アパレル生地・ホームテキスタイル・テクニカルの構成。ASEAN市場の入口
Preview in Seoul(韓国・ソウル):韓国繊維産業連合会(KOFOTI)主催。エコ・機能性素材を軸とする東アジアの素材商談の場
CENTRESTAGE(香港):HKTDC主催のファッションショーケース。職人技を扱うゾーンがあり、意匠性の高いブランド・製品と相性が良い
出展は年1〜2本に絞り、残りは来場に回す。これが中小規模の事業者にとって現実的な予算配分です。展示会全体の選び方は海外展示会 完全ガイドマップ2026に整理しています。各展の会期・規模は毎年変わるため、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
日本企業のTITASの使い方は3通りある
① 出展:機能性素材を世界のブランドに直接提案する
最も分かりやすい使い方です。技術・性能で語れる素材を持つ企業が、台湾および世界のアパレル調達担当に直接提案します。あわせて、台湾の紡績・加工メーカーとの協業(加工委託・共同開発)の接点も同時につくれます。
② 来場:世界の素材トレンドと価格感の定点観測
出展せずに来場するだけでも十分な価値があります。世界の機能性素材の最新動向と価格帯を3日間で把握でき、自社素材の立ち位置を客観的に確認できます。初年度は来場に徹し、翌年の出展可否を判断する——という進め方を最も多く勧めています。
③ 調達:台湾サプライヤー・OEM先の開拓
見落とされがちですが、TITASは「買う側」としても使えます。日本のアパレル・スポーツブランドが、機能性生地の調達先やOEM先を探す場としてTITASを回るケースです。台湾は日本と品質基準の感覚が近く、コミュニケーションコストも比較的低い調達先です。
出展の実務——申込時期・費用・補助金
申込は前年内に始まり、春には早割が締まる
2025年(第29回)では、前年度中に出展受付が始まり、3月31日までに申込と支払いを完了すると早期割引が適用される運用でした。10月開催に対して、実質的な意思決定のタイミングは前年秋から当年春です。小間が埋まれば前倒しで締め切られることもあるため、「夏に検討を始める」では間に合いません。
出展の問い合わせ窓口は主催の紡拓会(TTF)市場開発処です。最新の出展要項・料金は公式サイト(titas.tw)で公開されます。
費用は小間代だけでは終わらない
出展料に加えて、ブース施工・デザイン、サンプルの輸送と通関、渡航・宿泊、通訳、会期後のフォローまでが費用として乗ります。特に輸送・通関は予算がぶれやすい項目です。内訳の組み立て方は海外展示会の出展費用はこう作るで整理しています。
素材サンプルを持ち込む場合の関税・コストの考え方は、台湾への輸出にかかる関税・コスト・価格設定ガイドもあわせて確認してください。
使える補助金
2026年に「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」が統合された新事業進出・ものづくり商業サービス補助金には、海外展開向けのグローバル枠があります。補助率2/3・上限最大9,000万円で、対象経費に海外旅費や通訳翻訳費が含まれます。詳細は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金「グローバル枠」の解説記事をご覧ください。
このほか、自治体やジェトロの展示会出展支援も併用できる場合があります。補助金は年度ごとに改廃されるため、必ず当年の公募要領で確認してください。
10月開催から逆算したスケジュール
前年10月〜当年3月:出展可否の判断と申込(前年のTITASに来場して決めるのが理想)。3月末までの申込で早割
6か月前:出展素材の絞り込み、英語・中国語スペックシートの設計、試験データと認証の棚卸し
3か月前:会いたいバイヤーのリストアップとアポイント打診、ブース設計の確定
1か月前:サンプル輸送の手配、通訳の確保、商談スクリプトと見積テンプレートの準備
会期後48時間:サンプル送付と見積提示。ここのスピードが商談化率を決める

成果を出すための3つの準備ポイント
英語・中国語のスペックシートを用意する
機能性素材の商談では、性能データ(試験結果・認証)、価格、ロット、MOQ、リードタイムを1枚で示せる英語のスペックシートが必須です。サステナビリティ関連の認証があれば必ず明記してください。この1枚がないと、その場で興味を持たれても次に進みません。
商談相手を事前に絞り込む
来場者は素材の専門家です。「誰に・どの用途で・何を売るか」を事前に絞り込み、ターゲット企業へのアポイント打診を会期前に始めておくことが成果を左右します。会場で偶然の出会いを待つ戦略は、3日間では成立しません。
会期後48時間のフォローで決まる
サンプル送付と見積提示のスピードが、商談化率をそのまま決めます。会期中に「帰国後に送ります」と言った案件の多くは、そのまま消えます。台湾企業との取引の進め方は台湾のバイヤー・代理店・ディストリビューターと組む実務ガイドを参考にしてください。
TITASのブースで必ず聞かれる5つの質問
機能性素材の商談は、雑談から入りません。相手は調達のプロで、限られた会期中に何十社も回っています。過去の商談で繰り返し出てくる質問は、ほぼ次の5つに集約されます。答えを事前に用意していない項目があるなら、そこが今回の出展の弱点です。
1. その性能は、どの試験規格で、どの数値ですか
「防水透湿です」では通りません。どの試験方法で、どの条件下で、いくつの数値が出ているのか。第三者機関の試験報告書があるか。この1問で、真剣な商談相手かどうかを判断されます。
2. MOQ(最低発注量)とリードタイムは
小ロット対応が強みの企業ほど、ここで正直に答えることが重要です。「小ロットでも可能」は日本国内では美点ですが、量産前提のブランドには「量産できない会社」と読み替えられます。試作ロットと量産ロットを分けて提示するのが実務的です。
3. 価格はFOBかCIFか、通貨は
見積の前提条件を即答できないと、その場で比較の土俵に乗りません。米ドル建てのFOB価格を基準に、数量帯別の価格表を用意しておくのが標準的な準備です。
4. サステナビリティの裏づけはありますか
リサイクル原料の比率、認証の有無、トレーサビリティの範囲。欧州ブランドの調達担当は、ここが不明確な素材を候補リストに残せません。認証を持っていない場合でも、「どこまで開示できるか」を整理しておくだけで印象は変わります。
5. 誰が、いつまでに、何を送ってくれますか
会期中の会話は最終的にここに着地します。サンプルの手配担当、送付先の確認、到着予定日。この3点をその場で確定できるかどうかが、帰国後に案件が残るかどうかの分かれ目です。詳しくは台湾のバイヤー・代理店・ディストリビューターと組む実務ガイドも参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 小規模な産地メーカーでも出展できますか?
A. 出展自体は可能です。ただしTITASの来場者は機能性と量産対応を求める傾向が強いため、小ロット・意匠性が強みの場合は文博会・DG Taiwan系のほうが費用対効果は高くなりがちです。まずは来場して肌感覚をつかむことをお勧めします。
Q. 来場に事前登録は必要ですか?
A. B2B展のためバイヤー登録が基本です。過去回では紡織関連の専門業者が名刺提示で入場証を受け取る運用でした。最新の入場規定は公式サイトで確認してください。
Q. 日本からのアクセスは?
A. 会場の台北南港展覧館1館はMRT「南港展覧館」駅直結です。桃園国際空港からは機場捷運と台北MRTの乗り継ぎ、松山空港からは文湖線で乗り換えなしに到着できます。
Q. 台湾以外のバイヤーにも会えますか?
A. 会えます。2025年は17の重点市場から70社超の国際ブランドバイヤーが招聘され、800場を超える商談会が実施されました。台湾を起点にグローバルの調達網へアクセスできる点が、この展示会の中心的な価値です。
Q. 意匠性の高い織物は、TITASに出しても意味がないのでしょうか?
A. 「販売の場」としては相性が良くありません。ただし「調達・協業の場」としては価値があります。自社の意匠を活かしつつ機能性を付与したい、加工パートナーを探したいという目的であれば、来場する意味は十分にあります。販売先を探すなら台湾文博会やDG Taiwanです。
Q. まず何から始めればいいですか?
A. 前年のTITASに来場し、自社素材の立ち位置と競合の価格帯を確認したうえで、翌年の出展を判断する2年計画が最も失敗が少ない進め方です。来場は名刺があれば実現できるため、初期投資は渡航費だけで済みます。
まとめ|TITASは「機能性素材で世界の調達網に入る」ための入口
TITAS(台北紡織展)は、機能性・サステナブル素材を軸とするアジア有数のテキスタイルB2B商談の場です。2026年は通算第30回として10月6日〜8日に開催され、約400社・1,000ブース超の規模が見込まれています。
重要なのは、TITASが「台湾に売る展示会」ではなく「台湾を起点に世界のブランドの調達網へ接続する展示会」だという点です。技術と性能で語れる素材を持つ企業には強力な入口になる一方、意匠性で勝負する商材は台湾文博会・DG Taiwanとの使い分けが成果への近道になります。国内のTokyo Textile Scopeとは、そもそも会えるバイヤーが違います。
Link Globalは、100社以上・10カ国以上の海外展開支援実績をもとに、台湾の市場調査から展示会出展、商談・契約までワンストップで支援しています。台湾市場全体の戦略設計は台湾市場進出 完全ガイドマップ2026をご覧ください。テキスタイルの海外展開をご検討の際は、初回無料相談をご利用ください。




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