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飲食店のインバウンド対応|支払い・多言語メニュー・SNS集客の実務

堤浩記
2025年8月12日
読了時間: 13分

更新日:4 日前

飲食店のインバウンド対応で成果を出すポイント

飲食店のインバウンド対応でつまずく箇所は、ほぼ3つに集約されます。「支払いができない」「何の料理か分からない」「そもそも見つけてもらえない」です。味やサービスの質とは別のところで来店が止まっているため、料理を磨いても解決しません。


しかもこの3つは、来店前の段階でふるいにかけられています。訪日客はGoogleマップや口コミサイトで店を探し、写真・営業時間・言語対応・決済手段を確認したうえで行き先を決めます。店頭に立ってから対応を考えるのでは遅く、オンライン上の情報が整っていない時点で候補から外れています。


本記事では、飲食店が優先度順に着手すべき対応を次の順で整理します。


  • 見つけてもらうための集客(SNS・ポータルサイト・マップ・店頭)

  • 来店後に困らせないための対応(多言語メニュー・注文方法・料金の明示)

  • 取りこぼしを防ぐ支払い対応(国際ブランドカードとQRコード決済の2系統)

  • SNS運用を自社で回すか、代行に出すかの判断軸


飲食店のインバウンド対応で大切な集客


飲食店のインバウンド対応で大切な集客|飲食店のインバウンド対応で成果を出すポイント

それでは飲食店のインバウンド対応で大切な集客について解説していきます。


インバウンドに焦点を合わせた5つの集客のポイントについて触れていきますので、ぜひ各項目を参考にしてみてください。


SNSやホームページの充実


まずインバウンド対応で大切なポイントとして、SNSやホームページの充実が挙げられます。


飲食店が訪日外国人観光客へ向けたメッセージであったり、多国語でのメッセージを掲載したりするなどは一つの選択肢だと言えます。


また観光客がその場で料理の写真をSNSにアップしやすいようにWi-Fi環境を整えたり、写真撮影OKなどと店内に掲示しておくのも良いでしょう。


もちろんインバウンド対応として外国人観光客のみの施策ばかり行ってしまうと、国内の利用者が離れてしまうリスクがあります。


そのあたりのバランスを考えつつ、SNSやホームページ上での外国人観光客へのメッセージや施策、場合によってはキャンペーンなども開催しつつ、インバウンド対応を行っていくのが良いでしょう。


ポータルサイトへの掲載


次にポータルサイトへの掲載についても触れておきましょう。


最近ではグルメポータルサイトなどを活用して飲食店探しをする訪日外国人観光客が増えています。


例えば「食べログ」や「ぐるなび」をはじめ大手のグルメポータルサイトへ掲載、内容の充実をしていくことで効率よく外国人観光客へのアプローチが可能になります。


またトリップアドバイザーなど旅行者向けの口コミサイトに店舗情報や写真を登録すれば、最新情報の更新から宣伝までも効率的に行うことができるでしょう。


飲食店だからこその写真掲載で魅力を前面に出せる強みを活かしつつ、各種ポータルサイトを上手に活用して外国人観光客へのインバウンド対応を行ってみてはどうでしょうか。


マップ掲載や店舗情報の最適化


またマップ掲載や店舗情報の最適化、これも飲食店のインバウンド対応で大切なポイントです。


外国人観光客の中にはグーグルビジネスプロフィール(グーグルマップ)で飲食店探しをする人もいます。


だからこそGoogleマップ上での見え方次第で集客に大きな差が生まれるのです。


写真や営業時間、口コミの数や評価などは特に重要ですので、まだ対策をしていない飲食店はインバウンド対策としてグーグルビジネスプロフィールを活用するべきだと言えるでしょう。


また来店してくれた外国人観光客にはサラッと口コミをお願いすることで、良い評価を積み重ねていくことができるでしょう。


店頭看板や店内POPで対策


さらに店頭看板や店内POPでの対策も忘れてはならないポイントです。


・決済方法の案内

・Wi-Fi環境の充実

・専用メニューやサービス


他にも多言語対応したメニュー表や開催中のフェアのポップなどもあると、より外国人観光客への印象が良くなります。


また店頭看板にメニューを記載する際には、外国人観光客へ向けた言語も記載することで集客につなげることができます。


店頭・店内の両方で外国人観光客向けのインバウンド対応を行うことで、来客数や注文数などにも差が出ますので、ぜひ実践するべき手法だと言えるでしょう。


店頭販売や実演も効果的


最後に店頭販売や実演も効果的という点に触れておきます。


これは飲食店の種類・ジャンルにもよりますが、店頭販売や実演は視覚的な効果があるのでオススメです。


言葉が通じなくても視覚や嗅覚で料理の魅力を伝えることができるため、購買意欲を効率的に高めることができます。


例えば小規模な例を上げると、スーパーのお肉やウインナーの実演販売などをイメージするとわかりやすいでしょうか。


その場で料理を行うライブクッキングなどのイベントであれば、料理の過程も含めてお客様が楽しめるのでインバウンド対応・対策として取り入れる飲食店も増えています。


※また最近では映えの効果も期待できるのでSNS上での情報拡散にも期待ができるのです。


もし飲食店で店頭販売、料理の実演が可能であれば短時間のイベントとして取り入れてみるのも良いのではないでしょうか。


飲食店のインバウンド対応の具体例


飲食店のインバウンド対応の具体例|飲食店のインバウンド対応で成果を出すポイント

ここでからは飲食店のインバウンド対応の具体例について触れていきます。


3つの項目で実践しやすい具体例を挙げていきますので、先の項目と合わせて参考にしてみてください。


外国人向けのメニュー表作成


まず外国人向けのメニュー表作成について触れていきましょう。


観光庁が発表している訪日外国人消費動向調査を見るとわかるのですが、飲食店で困ったシーンとして「料理を注文するシーン」が約65パーセントと言われています。


メニュー表に外国語表記を入れたり、外国人観光客のメニュー表(簡易的な一覧表)などを作成するだけでも注文がしやすく、外国人からの顧客満足度が高まります。


それが口コミなどで拡散されると外国人観光客が入りやすいお店として周知され、かなりの集客につながるでしょう。


またメニューに対応していない言語の外国人が来店した場合も、料理の写真などをあわせて掲載することで指差し注文などが可能になるので、そのあたりも含めて外国人向けのメニュー表を作成してみてはどうでしょうか。


料金体系や注文方法の解説


次に料金体系や注文方法の解説も大切なポイントです。


これはお店次第ではありますが、コース料理や食べ放題、飲み放題、時間制などがある場合には、それらをわかりやすく表記しておくことで外国人観光客が利用しやすいお店として評価されます。


日本人にとっては馴染のあるシステムであったとしても、初めて訪れる外国人観光客には理解しづらいシステムだとすると、トラブルの原因になってしまう可能性もあるでしょう。


もし既に外国人観光客からのクレームやトラブルが数件発生しているようであれば、それがわかりやすいような店内POPを別途作成したり、言語対応以外にも写真やイラストで理解しやすいような環境を整えるのもスマートなインバウンド対応と言えるでしょう。


豊富な決済システムの導入


最後に豊富な決済システムの導入についても触れていきましょう。


これも飲食店次第ではありますが、日本に慣れていない外国人観光客が多い場合には、普段から使い慣れている決済方法で支払いができるのは、それだけでありがたいもの。


※もちろん多くの決済方法を導入するとコストがかかってしまうため、ターゲット層が利用するであろう最低限の決済方法を導入するだけでも良いでしょう。


現金だけではなくクレジットカード、また各種電子決済に対応していると外国人観光客の支払いがしやすい飲食店として周知されます。


またそれらを多言語看板として店頭に出しておくことで安心して入店することができるため、ある程度の決済システムの充実・導入は飲食店次第では検討してみても良いのではないでしょうか。


訪日客の支払い対応|何に対応すれば取りこぼさないか


決済手段の未対応は、単にその場の売上を逃すだけの問題ではありません。使えると思って入店した客に現金を求める展開は体験としての印象が悪く、口コミにも残ります。逆に対応状況を店頭とオンラインの両方で明示できていれば、それ自体が来店の決め手になります。


まず国際ブランドのクレジットカードが最低ライン

Visa・Mastercard・JCB・American Express、そして中国系の客層があるなら銀聯(UnionPay)。この5ブランドが土台です。欧米豪からの旅行者はクレジットカードを第一選択にしており、現金をほとんど持ち歩きません。近年はApple PayやGoogle Payによるタッチ決済の利用も広がっているため、非接触対応の端末を選んでおくと後から効きます。


QRコード決済は「Alipay+」と「WeChat Pay」の2系統で考える

国ごとに主要なQRコード決済アプリは異なりますが、店舗側がアプリごとに個別契約する必要はありません。実務上は次の2系統を押さえれば大半をカバーできます。


  • Alipay+(アリペイプラス)系=中国本土のAlipayに加え、韓国のKakao Pay・NAVER Pay・Toss、香港のAlipayHK、マレーシアのTouch'n Go、フィリピンのGCash、タイのTrueMoneyなど複数国のウォレットを1つの規格で受け付けられる

  • WeChat Pay(微信支付)系=中国本土向けに別系統で対応が必要。Alipay+には含まれない

  • 台湾は街口支付(JKO Pay)やPXPay Plusといった独自アプリの利用が広がる一方、カード決済の比率も高い。カードとQRの両方を用意しておく


複数のQRコード決済を1つのコードで受け付けるマルチQRサービスもあり、店舗スタッフが客の国籍を意識せずに済む点で、少人数で回す飲食店とは相性が良い選択肢です。


導入前に確認しておくべき条件

決済サービスは「対応ブランド数」だけで比較すると失敗します。飲食店の場合、次の条件が日々の運用と資金繰りに直結します。


  • 決済手数料率がブランドごとに違うか、一律か

  • 入金サイクル(月1回・月2回・翌営業日など)と入金手数料の有無

  • 端末の初期費用・月額費用、通信方式(有線・Wi-Fi・モバイル回線)

  • ピークタイムに処理が詰まらないか、オフライン時の挙動はどうなるか

  • レシートやレジ締めの多言語対応、返品・取消の操作性


2026年11月から免税制度が「リファンド方式」に変わる

店内飲食そのものは消費税免税の対象外ですが、土産物・調味料・加工食品などの物販を併せて行っている飲食店には関係します。2026年11月1日の販売分から、外国人旅行者向けの消費税免税制度(輸出物品販売場制度)は、購入時に免税価格で販売する方式から、いったん税込価格で販売し、出国時に持ち出しが確認された後に消費税相当額を返金する「リファンド方式」へ移行します。


店舗側から見た主な変更点は、税込価格での販売に変わること、一般物品と消耗品の区分および免税用の特殊包装が不要になること、購入上限額の扱いが変わること、そして返金の手続きが発生することです。レジの設定、返金方法、会計処理、外国語での案内、スタッフ教育まで影響が及ぶため、物販を扱う店舗は早めに確認しておく必要があります。


出典:観光庁 消費税免税店サイト(2026年11月1日施行のリファンド方式について)


インバウンド向けSNS運用|自社で回すか、代行に出すか


「インバウンド対策としてSNSをやるべきか」という問いは、実際には「どの国の客に、どのプラットフォームで、誰が運用するか」という3つの問いに分解できます。ここを曖昧にしたまま代行会社に発注すると、投稿は増えるのに来店が増えないという結果になりがちです。


国によって使われているプラットフォームが違う

日本国内向けのInstagram運用をそのまま多言語化しても、狙った国には届きません。狙う客層を先に決め、そこで実際に使われている場所に出すのが原則です。中国本土のようにInstagramやYouTubeへ通常の方法ではアクセスできない市場もあり、「まずInstagram」という前提が成立しない場合があります。


自店の来店客がどの国から来ているかは、Googleビジネスプロフィールの言語別の閲覧データや、決済端末の通貨・ブランド別の実績からある程度つかめます。想像で決めず、手元のデータから逆算してください。


自社運用と代行の線引き

飲食店のSNS運用で外注しやすい部分と、外注すると質が落ちる部分ははっきり分かれます。


  • 外注しやすい:翻訳・多言語コピーの作成、投稿設計と運用スケジュール、広告配信の設定と改善、レポーティング

  • 外注しにくい:日々の料理写真・仕込みや調理の様子といった一次素材、コメントやDMでの生の対応、季節のメニュー変更など現場でしか分からない情報

  • 落としがちな中間領域:来店に必要な実務情報(予約可否、席数、営業時間の例外、決済手段、アレルギー対応)の更新


現実的なのは、素材の撮影と現場情報の提供を店舗が担い、多言語化・設計・配信・分析を外部に出す形です。素材まで丸投げすると、どの店舗にも当てはまる無難な投稿になり、来店動機になりません。


SNS代行会社を選ぶときに確認する5点


  • 狙う国・言語のネイティブが実際に文章を書くのか、機械翻訳の手直しなのか

  • 投稿数やフォロワー数ではなく、来店・予約につながる指標で報告してもらえるか

  • アカウントの所有権が店舗側にあるか(契約終了後に引き継げるか)

  • コメント・DMへの返信を含むのか、投稿のみか。含む場合の対応時間と言語

  • 広告費が別途か込みか。込みの場合、実際の広告費と手数料の内訳が開示されるか


SNSとマップ対策(MEO)の役割分担

SNSは「知らない店を知ってもらう」ための施策、Googleマップ上の情報整備は「近くで店を探している人に選んでもらう」ための施策です。訪日客は現地に着いてから「ramen near me」のように現在地から探すことが多く、後者のほうが来店までの距離は近くなります。


優先順位としては、まずGoogleビジネスプロフィールの情報(営業時間・写真・メニュー・言語対応・決済手段・予約リンク)を正確に埋め、口コミへの返信を運用に組み込むこと。SNSはその次です。順番を逆にすると、SNSで興味を持った人がマップで情報の薄さを見て離脱します。


飲食店のインバウンド対応なら弊社におまかせ


飲食店のインバウンド対応なら弊社におまかせ|飲食店のインバウンド対応で成果を出すポイント

今回は飲食店のインバウンド対応で大切なポイントについて解説をしてきました。


今では飲食店でのインバウンド対応は必須と言える時代になってきているため、競合に負けぬためにもお店にマッチするインバウンド対応を行っていく必要があります。


インバウンド対応で焦る方もいるのですが、逆に飲食業界にとって追い風と捉え円安や日本食ブームも相まったタイミングで、外国人観光客での利益増加のチャンスを掴むために奮闘することが大切!


もし飲食店のインバウンド対応・対策でお悩みの方は、弊社で行っているインバウンド研修を受講してみることをおすすめします。


また結果を出すためのインバウンド実行支援も行っているため、すぐにでも結果を出したい方や競合店のインバウンド対策で打撃を受けている方などは、ぜひ弊社のインバウンド実行支援などへ気軽に相談ください。


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受入体制づくりは、集客・スタッフ教育・ターゲット理解の3点がそろって初めて成果になります。次に読むべき記事をまとめました。


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